コラム

【世田谷区の消化器内科】大腸ポリープはなぜできる?生活習慣との関係と予防のポイント

こんにちは。世田谷区の内科・消化器内科「用賀内科・消化器内視鏡クリニック」です。

 

健康診断や人間ドック、あるいは何らかの症状で受けた大腸カメラ検査で、大腸ポリープがあると言われた経験はありませんか?
大腸ポリープは大腸の粘膜の表面にできる「小さなイボ」のような突起物です。
実は、大腸ポリープができ始めても自覚症状がありません。
しかし、自覚症状がないからといって放っておくと、大腸ポリープのなかには将来的に「大腸がん」へと進行してしまうものもあります。
今回は、大腸ポリープができる主な原因や生活習慣との関係性、そして今日からできる予防のポイントについて、分かりやすくお話しします。

 

1. 大腸ポリープができる主な原因と生活習慣

大腸ポリープができる背景には、「加齢」や「遺伝的な体質」に加えて、日々の「生活習慣」が大きく影響していると言われています。
特に以下のような生活習慣に心当たりはありませんか?

・脂質の多い食事(お肉中心の生活)
腸内の胆汁酸増加から腸粘膜への刺激が増加

・食物繊維の不足(野菜や海藻類をあまり食べない)
便通の悪化し、腸内に有害物質が長時間滞留

・肥満
インスリン抵抗性や炎症性物質の増加

・運動不足
腸の蠕動運動が低下し、便秘・腸内環境悪化

・喫煙
タバコの発がん物質が腸粘膜に直接ダメージ

・過度な飲酒
アルコールの代謝産物(アセトアルデヒド)が腸粘膜を損傷

欧米化された食事や運動不足は、腸内環境を乱し、大腸粘膜に慢性的な刺激や炎症を与えやすくなることで、ポリープの発生リスクを高めてしまうのです。
「お肉ばかり食べている」「運動する機会が減った」と感じる方は、大腸ポリープを予防するために、まずは日常生活を見直すことが大切です。

 

2. 大腸ポリープの種類と大腸がんとの関係

大腸ポリープにはいくつかの種類があり、すべてが危険というわけではありません。
先ほどもお話しした通り、大腸ポリープは小さいうちは痛くも痒くもありません。
しかし、「腺腫(せんしゅ)」や「鋸歯状病変の一部」と言われるポリープは、放置すると将来的にがん化するリスクがあるタイプです。
大腸がんの多くはそれらのポリープが数年かけて徐々に大きくなることで発生します。
つまり、「がんになる手前のポリープを早期に見つけて切除すること」こそが、最も確実な大腸がんの予防法なのです。

 

種類特徴
良性腫瘍腺腫性ポリープがん化するリスクがあり、大腸カメラ検査で発見された場合には、サイズや形状に応じて切除が必要。
鋸歯状ポリープ
非腫瘍性過形成性ポリープ非腫瘍性ポリープの中で最も多いものは過形成性、これらはがん化しにくいタイプ。
ただ、腫瘍性との鑑別困難や症状の原因となっていれば切除を検討。
炎症性ポリープ
過誤腫性ポリープ
悪性腫瘍早期大腸がん既にがん細胞を含むポリープであり切除が必要。
腺腫内癌

 

当院の大腸カメラ検査では、観察の際にもし切除が必要なポリープが見つかった場合、ご希望があれば当日その場で切除(日帰りポリープ切除)を行うことが可能です。
後日、改めて処置のために来院していただく必要がないため、お忙しい方にも負担が少ない方法です。

 

※事前の大切なご相談とお知らせ

・ポリープの大きさや数、形状によっては、安全を最優先に考えて入院できる連携病院での治療をお勧めし、ご紹介させていただく場合がございます。

・脳梗塞や心臓の病気などで、血液をサラサラにするお薬(抗血栓薬・抗凝固薬など)を服用されている方は、検査や切除のために一時的な休薬の調整が必要となるケースがあります。
安全に検査を行うため、必ず事前にご相談ください。

 

3. 今日からできる!大腸ポリープを防ぐ「3つの予防ポイント」

大腸ポリープは生活習慣と深く関わっており、日々の積み重ねが発生リスクに影響します。
バランスのよい食事や適度な運動を心掛けましょう。
ポリープの発生や成長を抑えるために、今日から意識できるポイントを3つにまとめました。

 

1. 食生活のバランスを見直す

赤身肉(牛肉や豚肉)や加工肉(ハム、ベーコン、ソーセージ)の摂り過ぎを控えて、鶏肉や魚、大豆製品を上手に取り入れましょう。
また、腸内環境を整えるために、野菜、キノコ類、海藻類などの食物繊維を積極的に摂ることがおすすめです。

 

📌 研究データより:赤身肉・加工肉の過剰摂取と大腸がんリスク上昇の関連は、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)でも報告されています。
1日50gの加工肉摂取ごとに大腸がんリスクが約18%上昇するとされています。

 

📌 食物繊維の摂取目標:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人の食物繊維摂取目標量を男性21g以上/日、女性18g以上/日と設定しています。
日本人の平均摂取量は目標を下回ることが多いため、意識的に摂取することが大切です。

 

2. 適度な運動と体重管理

ウォーキングや軽いジョギングなど、無理のない範囲で日常的に体を動かしましょう。
運動は腸の動き(ぜん動運動)を活発にしたり、内臓脂肪を燃焼したりして、便秘や肥満の解消にもつながります。

 

3. 禁煙と節酒

タバコや過度なアルコールは、大腸がんのリスクを高めることが分かっています。
お酒は適量を心がけ、休肝日を設けるなど工夫してみましょう。

 

4. 大腸カメラ検査の重要性

大腸ポリープは、自覚症状がないまま進行することが多いため、定期的な大腸カメラ検査による早期発見・早期対処が、大腸がん予防の最も有効な手段です。

 

■ 大腸カメラ検査でわかること

・大腸ポリープの有無・ポリープのサイズ・形状の確認

・腸粘膜の炎症・潰瘍・出血の有無

・大腸がんの発見

・発見したポリープをその場で切除(日帰り手術)

 

■ こんな方は特に検査をおすすめします

・40歳以上で大腸カメラを受けたことがない方

・便潜血検査(健警)で陽性だった方

・大腸がん・ポリープの家族歴がある方

・便秘・下痢が続いたり、血便が出たことがある方

・過去にポリープを切除したことがある方(定期フォローアップ)

 

大腸がんの発生リスクは、細胞の修復機能低下・腸内環境の変化から40歳を過ぎると一気に高まることが統計的にも分かっています(参考:国立がん研究センター「大腸がんとは」より)。
40歳を過ぎて「これまで一度も大腸カメラを受けたことがない方」や、「前回の検査から3年以上が経過している方」は、たとえ症状がなくても、ぜひ一度検査についてご相談ください。

 

当院では、患者さんがリラックスして、できるだけ苦痛を抑えた優しい検査を受けていただけるよう、さまざまな工夫とサポートを行っております。
「怖いな」「痛そうだな」という不安も、どうぞお気軽にスタッフや医師にお聞かせくださいね。
ご家族のため、そしてご自身の健康な毎日のために、まずは一歩を踏み出してみませんか?

 

参考:国立がん研究センター「大腸がんとは」 >

 

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